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ドイツの新聞

ドイツの新聞に載りましたので、斉藤幹男さまの訳とともにここに記します!

オンラインはこちらから

2015年9月16日のSüddeutsche Zeitung(南ドイツ新聞)文化面

Sound Visions in Sapporo


旅が新しい音にひらめきを与える:ミュンヘンのユニット”Beißpony”が日本の碧衣スイミングと一緒にImport/Export-Kantineでパブリックレコーディング(公開録音)を行う。
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多彩でいて冒険的なユニット、Beißponyは2014年アントワープの総合芸術イベントFeniks Festivalで日本のビデオアーティスト斉藤幹男と知り合い、アーティスト同士の友好的な交流を始め、それは今も進行中である。斉藤から作品の交換の提案があり、それは彼のホームタウン札幌での展覧会のためにBeißponyの作品を提供してもらえないかというものだった。それからもっと言うと、実際に札幌に来てそこでローカルのアートシーンと出会ったらどうだろうか?

Beißponyは2006年に結成され、それは単にバンドという以上のもので、シュテファニー・ミュラーとローラ・セイスがステージに上がるととにかく沢山のことが起こる。彼女達のアーティストとしてのアプローチはなんとも尖っていて、クレイジーで、楽しくて、インスピレーションを与えてくれる。”半分バンド、半分パフォーマンスデュオ。半分はストーリーで半分はノイズ。半分可愛く、半分素人。半分楽曲で半分は即興。”そう彼女達は語る。それがとてもうまくいっている。Beißponyのサウンドは、ローラ・セイスがキーボードで作り出す楽曲の構成と、シュテファニー・ミュラーがミシンやタイプライター、傘、おもちゃの銃などノイズを作り出すものを持ち込んで鳴らす無秩序な不協和音との緊張から成り立っている。また、シュテファニーはテキスタイル・アーティストとしてステージでの即興的なファッションショーで驚かせてくれる。
そして、さらにビジュアル面のことで札幌での展示の話題に戻る。画家で、写真家のクラウス・エルリッヒ・ディートルが今日のBeißponyを、バンド以上の存在に認識されるように力を注いできた。ディートルがアートワーク、ビデオ、録音を担当し、Beißponyのデビューアルバム"Brush your Teeth"では、各曲のために特別に絵が描かれた。

音楽、アートワーク、そしてビデオを札幌に送り、シュテファニーはそこでの展示を彼女のブログでレポートをしました。そしてまた、ミュンヘンの文化局の支援も得て、交換プログラムとしてシュテファニーとディートルは5月札幌に3週間滞在しました。”私たちをとてもオープンに受け入れてもらえたことにとても感激しました”とシュテファニーは言う。”もしミュンヘンでアーティストが何かを手がけようとしたら、まず説得する手間がかかる。でも札幌のアーティストは皆そうではなくて”わかった。とりあえずやってみよう!”

皆簡単にやってくれた。斉藤幹男がアンダーグラウンドやドゥ・イット・ユアセルフ・シーンを紹介してくれて、互いの音楽のスタイルやジャンルの違いに縛られずに交流する、音楽とパフォーマンスの境を行き来するたくさんの違う世代のアーティスト仲間と出会うことができた。

特に前田碧衣、別名碧衣スイミングとはコラボレーションをたくさんしました。碧衣スイミングは札幌のミュージシャン、パフォーマーで、ニューウェーブとパンクな曲調をシュールな歌詞で提供して、聴く人をファンタジーの世界へ誘うような、そしてそれは、村上春樹の文章に似て現実からそう遠くはなくむしろオーバーラップするような世界観を持っています。シュテファニー・ミュラーと前田碧衣は出会ってすぐ翌日、スタジオに入った。

そしてそれから数ヶ月後、前田碧衣はミュンヘンの交換プログラムのもとで、ミュラーとディートル(ローラ・セイスは新たにスタートした勉強のため、今回は残念ながら不参加)と一緒にImport/Export Kantineでのパブリックレコーディング(公開録音)に招待された。”様々な行程があるだろう”とシュテファニー・ミュラーは言う。”何よりまず参加者は、アイデアを得るために私たちが日本から持ってきた音楽を聴いて、そしてもちろん碧衣と音で絡むことができる。” 形式は自由で、詞だったり、ラジオだったり、歌であったりすべてが可能です。もちろんすべての楽器が選択できます。例えば、スケートボード、スライドギター、パーカッションとしてのミシン、日本の子供用キーボードなどなど。最終的には、録音した曲は12月発売予定の日本とミュンヘンのコラボレーションアルバムに収録する予定です。

日本のアーティスト達のオープンさが、彼女がこのプロジェクトを推し進めるきっかけとなったとシュテファニー・ミュラーは語る。参加者は熟練した演奏者じゃなくていい。相互関係のコミュニケーションの問題や、実験的なものになるだろう。"踏みならされたアートの道を通らずに、境界部分に入って何が起こるのか見てみることが何より本当に興味深い。” 新しい”Do-it-yourself”としての”Do-it-together”にもし参加したければ。
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Beißponyと碧衣スイミングのパブリックレコーディング、9月16日(水)、17日(木)16~20時 Import/Export Kantine, Dachauer Str. 114
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写真(クラウス・エルリッヒ・ディートル)
箱の中で音を鳴らす、碧衣スイミングとシュテファニー・ミュラー(Beißpony)



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